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2021.08.04

書店「日記屋月日」

 東京新聞「TOKYO発」(2021年8月3日付11版24面)で下北沢に昨年4月に開店したばかりの日記専門店(日記屋月日)の紹介記事があった。書店は減っていく一方だが、小規模だが特色ある書店の話題も見かけるようになっている。この書店は日記の古典から個人自費出版された日記やコピー用紙に書かれた日記まで販売されているそうだ。日記は「原則、日付が記録されている文章」として個人ばかりでなく団体が発行しているものも含まれているようだ。

 開店そうそうに緊急事態宣言で休業に追い込まれたが、「月日会」というオンラインコミュニティで会員は一週間分の日記を週一回配信される会報に掲載することができ、会員同士の交流も可能ということだ。

 この記事のなかでも人はなぜ日記を書くのか、その効用など、考察されている。ある日記作者は「自分の思考や感情を書き留めるのが日記」であるとし、知人ではなく、お互いに知らない読者であることで、自分の気持を外に出すことができる、という。店主の内沼さんは現在のような状況にあって、「今日がどんな日だったのか」「何ができたのか」過去と現在を結びつけることによって現在の自分のあり方を確認することができ、そこに「小さな喜び」を見出すことができるのではないか」と述べられている。また他者の日記を読むことの「効能」として見知らぬ人の普通の日常に触れることで「親近感や他者への想像力が働くようになる」と述べられている。

(たしかに、ウェッブ日記やツイッターなどの内容には非常に魅力があって、ああこんな人がいて、いまこんなことを感じているのだなあ、と共感したり、えーそれちょっと違うのではなどと思いながら読んでいる。リアルな存在として知っている方の発言内容も面白く、ついつい実際に会話したかのような錯覚さえ覚えることがある。)

 記事をかかれた山下記者は「自分を見つめ直し、自分だけに向けた文章。それが日記。手書きでもパソコンでも、、、あなたも今日から日記をつけてみてはいかがでしょうか?」、とまとめておられた。私の「日記」はこのような定義からすると日記とは言えないのかもしれない。(そもそも最近は頻度が低い。日付が入っていることでかろうじて「日記」と言えるかもしれない。「自分だけに向けた文章」という表現から、むしろ日記によって「自分」も「他人」にできる、ことが大事なのかもしれないと思う。)

 このウェブ日記はもともとは勤め先でウェッブサイトが使えるようになって、授業の進展や関連情報を提供することと、個人的な出来事や感想などを書き留めておくコミュニケーションツールとして利用し始めたことがきっかけだった。そのころは現在のSNSのさきがけのような「日記えんじん」のようなサイトが現れて、「いいね」(「読んだ」だったかも)ボタンもすでに実装され、ネットの個人的利用方法としてウエッブ日記は人気があった。HTMLのページからその後は手軽なBlogへ移行したままで、1世代前の利用技術だ。(しかし、現在のSNSはあまりにも巨大な存在となってしまい、すでに個人の自由なスペースという性格は失われてしまっているのかもしれない。)

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