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2013.10.15

学会4

 法と心理学会2日目午前中はワークショップ4「法と人間科学からみた加害者臨床の展望」を聞いた。ワークショップの内容は全体としてはまだ模索的な内容だったが、個別にはいくつか印象に残ったことがある。薬物犯罪について「合法化による犯罪抑止」という面白い考え方にふれた。また、別のスピーカの話を聞きながら、基礎的心理学を学んだ経験のある方が実務につくと、しだいに心理主義的な考え方をするようになるのはなぜだろうかと思った。もう一つは、「動機」概念についてであった。弁護士のスピーカーのかたが、裁判評決の語彙を分析したところ「動機」として用いられている用語は極めて少数であるとの調査結果を引用(?)され、「加害者」理解の観点からこれでは充分と言えない旨の発言をされた。しかし、これは「動機」についての語彙が貧困なのではなく、法的判断にできるだけ心理主義的な用語をさけようとするむしろ禁欲的な態度から生じていることなのではないかと思った。客観的に推測し構成できる「動機」の種類はそう多くはないのではないか。(あるいは心理学者も多い学会であるから、心理学者はこのように素朴な動機観をもっていると考えられていてそのように説明されただけなのかもしれない。)日常用語としての「動機」も構成されたものであるから、これらを区別して論ずることが必要なのではないかと思った。

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