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2007.02.22

A先生の定年退職

 昨日、A先生の定年退職記念の講演会に出席した。A先生は大学設立メンバーのお一人で、私も長い間(かれこれ4半世紀にちかい)懇意にしていただいた関係で、先生がこれまで大学で活動なされたことについて会の初めに紹介させていただくことができた。A先生とのつながりは学部の情報教育の委員会を介してであったが、ホームページを作ったり、新しいPDAやPCを買ってはみせびらかしあったりしたものだ。
 先生のおひとがらから「最終講義」ではなくリラックスした会にしたいということで、A先生の学生時代からの部活動(山岳部)や指導をうけられた先生方から学問を通じて「人間」について学ばれたことをスライドショー・プレゼンテーション形式でお話になった。
 つねづね、学問以外の特技をもたれている教員の方をうらやましい、と思っているのだが、A先生のそれは本格的なスキーであった。学生ばかりでなく教職員と接するばあいにもこのような趣味があることは非常に大切なことで、人間的な魅力につながるものだと思う。
 話のなかでおもしろかったのは文字通り命がけの冬山登山のご経験から「人間は疲れているときに本質がでるものだ」とか「ほっとしたときが危ない」など、人間の見極め方から、リーダーシップまで「極限状態での人間学」を語られた。「とにかくやってみなはれ」ということも言われ、学生へのメッセージでもあり、また、われわれ後進への叱咤でもあった。
 A先生は学内での要職もさまざま務められ、また教育に熱心にとりくまれて、ゼミの卒業生は330名を数えるほどになる。20年としても毎年15名ということなので人気ゼミであった。ゼミは楽しくなければならない、楽しくなければ勉強もできない、教員は学問を教えるというよりは、自分の夢や希望・経験を若い人たちに語ることが大切で、そのことが結果として学生自身が自主的に勉強にとりくむ手助けとなるのだ、という意味のことを述べられた。 最後に、ゼミ生のつくったスライドショーが流れて、A先生の涙腺がぐっと刺激されたところで、ゼミ生、OB代表から花束贈呈があった。わたしもスライドショーで流れるメッセージには涙腺を刺激された。そのあとラバッツァで茶話会があり、学生にかこまれた先生を見ていると、学生に恵まれた幸せな教員生活をおくられたのだなあ、と感じた。よく、大学人には教育と研究と運営の三つの仕事がある、と言われる。先生はこれらをどれも積極的にとりくんでこられたのである。大学の草創期から一緒にすごした「同志」でもあり、若い先生方のお手本でもあるA先生のような方がおやめになることは大変に残念なことだ。しばらく、記念写真をとったり、歓談し、握手をして会場を後にした。あたたかな手だった。

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