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2006.07.25

「系統樹思考の世界」

「博覧強記系サイト」としてときどき引用していた三中信宏氏著「系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに」(講談社現代新書2006)をさっそく読む。以前、「失われた過去を復元する」というクラスター分析についての印象的な翻訳書を三中氏のサイトから直接購入したことがあるのだが、たぶんご自身で郵送の労をとられたのであると思うが、郵便の宛名など私の古い友人の筆跡に酷似していたこと、また、その発想や語り口も(文章から想像するのみだが)分野は違うもののとても類似していて驚いたことがある。
 本書は新書で294ページと充実したものだが、文章は読みやすく魅力的だ。「科学の共通言語としての系統樹リテラシー」というよりもサイエンスそのものの入門書であると言う方がふさわしいかもしれない。まず、三中氏の科学者としての来歴から始まっていて、現代の「科学者」の生き方はケーススタディとしても興味深いものだ。
 この本に興味をもったのは、心理学的なカテゴリー識別の問題と何か関連した話題がありそうだ、ということからであった。これについては、「ものを分類する」ことや推論のプロセスといった人間の認知能力が科学の基盤になっていることがとりあげられていた。
 古い話だが私が学生のころ「グラフ」理論のごく初歩的な応用レポートを学部の授業で提出したことがあるのだが、その問題はまだ考えてみる価値があるのかもしれない、とこの本を読みながらあらためて思い起こしたりしている。

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