« 見学合宿 | Main | S化粧品研究所 »

2005.09.05

日本色彩研究所

 見学合宿の初日は昨年と同様に柏駅に集合して、東武線で東岩槻へ。日本色彩研究所を訪問した。六本木にあったころから、見学を初めてもう4年ほどになるが、お忙しところ名取さんにはいろいろご迷惑をおかけしている。
 はじめに名取さんから研究所の歴史や主な業務内容、現在進行中のプロジェクトのお話をうかがう。そのあと、アトリエを見学して、島さんより実際の標準色紙の製作過程を見学させていただいた。昨年も書いたがこのあたりはプロジェクトXの題材にもなるような「職人技」の世界である。基本的には4つの基本色から2種の色と白黒の染料を使って製作される。ある見本色を例に実演されたが、たちまち見本の色に非常に近い色に調色された。このあとは色差計で測色しながら最終調整を行うということで、これからが大変な手間と作業になるということだ。精度にもよるが標準色紙はこのように手作りで製作されている。
 名取さんの話のなかで、「特定用途の標準色紙」の話を聞き、いろいろ身近なところで利用されていることを知った。たとえば、ある食品会社で最終仕上がりの確認でつかわれているパンの焼き加減を判定するチャートや肌の色合いを判定する「皮膚チャート」などである。これらは色彩心理学や測色・調色技術がふんだんにもりこまれたもので、色彩についての知識や技術が実用化され広く利用されている非常に大切なものであると感じた。その他の例として、園芸、医療(歯冠色票)、自動車のナンバープレート、冷凍マグロの品質チャートまである、これらについてはいただいた「特定用途の標準色票、日本色彩学会誌 2003 vol. 27, No. 1」に豊富に紹介されている。
 島さんによると、このような自然物の色チャートの作成で難しいのは自然物には「ムラ」があるために一様な色票ではマッチングしにくいところであるということだ。このあたりの問題は職人的な経験で解決するしかないのであろうが、対象物の特徴を視感的に分析することで対応策がなにかありそうだ。

mixcol調色の過程。見本の色票を複製している過程

metam演色性の検討。光源のちがいによる色の見えかたの変化

 見学のあと質問をしたり、記念写真を撮ったりしているうちに、気がつくと見学予定時間を大幅に超えてしまっていた。(ご迷惑をおかけしました。)と、いうことで宿舎のオリンピック記念青少年センターへ移動し、夕食は南新宿に出直して引っ越した(?)マハラジャへ。

|

« 見学合宿 | Main | S化粧品研究所 »

大学往来」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 日本色彩研究所:

« 見学合宿 | Main | S化粧品研究所 »