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2004.01.14

美術館

連休の一日、学部からの友人S氏と久しぶりに再会。研修で学園都市に数周間来ているということで、かれこれ7~8年ぶりになるだろうか。風邪気味だったが、この機会を逃すわけにはいかない。最近、岡本太郎氏の作品にひかれるものがある、とS君は言うので、生田にある川崎市岡本太郎美術館につきあうことにした。
 
岡本太郎氏が一般に知られるようになったのは(ちょっと古いが)大阪万博の「太陽の塔」がきっかけであったように記憶している。ともかく、一目みて誰の作品であるのかが分かるというのは、やはりすごいことである。美術館は武蔵野の林をきりひらいたという趣の丘陵地にたてられたきれいな建物であった。絵画、イラスト、オブジェ、写真などが展示されていた。箱根のピカソ美術館に雰囲気が似ていた。作品そのものもおもしろかったが絵の制作過程を記録したビデオにはついつい見入ってしまった。子供の頃、大工さんの仕事や、お菓子やさんの仕事を見入るように。

意外だったのは岡本氏はパリで民族学を学んでおられて、そちらの方面にもかなり造詣が深いということだった。そのコーナーには私の郷里にほど近い泊村という漁村の浜辺のお墓の写真があって、それは学術的な記録写真なのだが素朴ですごく良い風景写真だった。そんな習慣があったことをこの歳になるまで知らなかったとは。

岡本太郎氏の作品ははちゃめちゃなある種サービス精神旺盛な面とそれが下品にならない奔放さがあるように感じられる。テレビコマーシャル(「芸術は爆発だ」)から舞台装置のデザイン、抽象絵画、オブジェ、イラストなど多彩な才能を発揮されていた。展示の解説のなかに、「私の専門はなにか?って、しいていえば「人間」と、いうことかなあ」、という意味の言葉があった。(これって人間科学部のキャッチに使わせてもらうとよいのではないかと)ジャンルは人が定めるもので、そんな境界を意識することなく表現されつづけた岡本氏の生き方はやはりひとつの現代の冒険だったのだ、と思う。

昼は美術館のカフェテリアで。ここはテラス席があって、そこは犬をつれてきてもよいことになっているらしく、飼い主と犬が日だまりのなかで食事をとっているすばらしい景色をながめることができた。

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