2019.08.31

「日本泳法」

「いだてん」前々回はオリンピックロサンゼルス大会での競泳選手団の大活躍が描かれていた。その強さを問われて嘉納治五郎が日本には400年にわたる日本泳法の伝統がある。古式泳法は競争ではなく、自己の泳ぎの技を伸ばし、水と一体となることを目指している旨(It's not about competition. It's about self-improvement becoming one with the water.)の説明がされて、エキシビジョンで披露することになった。番組では「手足がらみ(手足を縛られた状態で泳ぐ)」「いな飛び(上半身を水上に高く上げる)」「大抜手(ヘッドアップクロール、キックはあおり足)」「片ぬき手一重伸(のし)(片手で水をかく、横泳ぎ)」が紹介されていた。最後に「水書(立ち泳ぎで書道)」で9人の泳者がXth OLYMPIADという文字を描くシーンがあった。古式泳法は日本の伝統的な泳ぎを元にして武士のたしなみとして様式化、発展してきたものだと思うが、現代のシンクロ(アーティスティック スイミング)」で見られるいろいろな泳ぎ方に良く似ている。

 水泳の教科書では日本泳法は海や川で泳ぐ際の「安全水泳の第一歩」として位置づけられているようだ(鈴木大地・藤本秀樹(編)「水泳大全」東洋館出版社、2018)。ちなみにこの本は水泳の概論書で、安全水泳の概念から競泳、オープンウォータースイミング、健康のための水中ウオーキングからパラ水泳までカバーしている。日本泳法の成り立ち、発展、文化については、中森一郎著「日本泳法のススメ:伝承文化としての”オヨギ”が伝えるもの」BABジャパン、2018に詳しい。本書によると西洋においても相当古くから古式泳法は存在していたが、日本泳法のように様式化されて現代に伝えられているのは珍しいのかもしれない。

 「いだてん」は「大河ドラマ」としては視聴率は低調ということだが、ドタバタはちょっとうるさすぎるが、ドラマとしてはよくできていると思う。今の時期にオリンピックという難しいテーマを取り上げるにはこのようなおおげさな劇画調にして、道化のような役回りに本音とも皮肉とも区別のつかないように語らせる、というようにしか描けなかったのだろう。

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2019.08.17

「ボクの自学ノート」

タイトルが気になって録画しておいた「ボクの自学ノート:7年間の小さな大冒険」(NHK BS1スペシャル、2019.5.1放映)をやっと見た。北九州市立文学館の主催する子どもノンフィクション文学賞(第九回)中学生の部で大賞を受賞した梅田明日佳さんの「ぼくのあしあと 総集編」をもとにしたドキュメンタリー番組だった。

 「自学ノート」は小学校3年生の学校の宿題としてはじまったもので、新聞記事やその他自分の興味・関心を持ったものへの感想や調べ物学習をするような課題であったようだ。最初のノートはある記事への感想が記された簡素なものだったが、次第に梅田さんが関心をもった多様な事柄へ広がっていった。成績はつかないものだったが、小学校卒業後も継続して「自学」をつづけ、資料の写真や切り抜き、方眼罫紙のノートに几帳面な手書き文字で書かれたノートは17冊にのぼる。

 梅田さんは「自学」にのめりこみ、お母さんによると「学校や社会が望ましいと期待するような子どもらしいところがまったくない」子どもであったようだ。しかし、この自学を通じて梅田さんはさまざまな理解者やサポートを受ける機会を自ら得て(自学ノートを関心をもった展覧会や企画担当者に見てもらうようにした)、「自学」は梅田さんの生き方を支える重要なものとなっていった。卒業後は先生のコメントをもらえなくなったが、北九州市にあって梅田さんの行動半径のなかにある「安川電機みらい館」、「漫画ミュージアム」、「松本清張記念館」などの館長や学芸員の方々に自学ノートを見てもらい、コメントをもらったりしてそれがおおきなサポートになっていた。特に、地元の時計屋さん(吉田さん)の展示会についての自学ノートを見た吉田さんは時計展についての調べ学習の内容に感銘を受けられ(また、幼いころのご自身と類似したところがあると感じられ)丁寧にコメントされ、その後も重要なサポーターになられているようだ。

 これら梅田さんのノートに接した大人の人たちは(いつも突然ノートをもって現れる梅田さんへ)面倒がらずきちんとノートを読んで誠実なコメントをつけておられた。このような方々のサポートによって梅田さんの自学ノートは続けられた。このような人たちは本当に偉いなあと思う。

 梅田さん自身が述べられているようにご自身は学校では孤独で変わった生徒と見られていて授業が終わればまっさきに下校し、「自学」に没頭していた。「自学」に没頭できる夏休みや冬休みが来ることを楽しみにして通学していた。ご自身が周りの生徒とは相容れない存在であることを自覚されてもいて、「鎖国」状態でしたと述べられていた。しかし「自学」は楽しく、没頭することができる遊びのようであった。学校での美術の時間では絵の完成が時間内に完成できない。梅田さんは絵の構想や作成はとうてい学校の時間枠に収まるものではなかった。このように個人の時間と学校の時間の合わない生徒にとっては学校とはなんだろう、というお母さんの苦労や苦難をこめられた言葉があった。番組は「これからもぼくは変わり続けるために、自分の興味や思いを変わらず書き続ける。ことばの旅は続くのだ」、という内容の言葉で締めくくられていた。

 (受賞された応募作品は北九州市立文学館の子どもノンフィクション大賞のページから読むことができる。)

 

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2019.08.13

蓮見船

 昨日は旧知のKさんの提案で手賀沼へ。手賀沼に蓮の群生地があることは知っていたのだが、見に行く機会がなかった。Kさんの知り合いで蓮に詳しいIさんがいるということで、蓮を見に行こうということになり、Kさんが蓮見船と地元「角松」という老舗割烹の蓮づくしランチをセットしてくれた。KさんつながりのIさん、NKさん夫婦と我孫子在住のNさん夫婦の8名のツアーとなった。

 蓮の開花は早朝から午前中ということで9時の蓮見船(小池屋さん)に乗船し、柏大橋をくぐったあたりから蓮の群生地が広がる。今年は梅雨時期の低温等の影響か蓮の開花が少ないということだったが、湖面を渡る風は涼しく、ごく近くで蓮の花を楽しむことができた。Iさんは50歳あたりから蓮に興味をもち、いまでは図鑑を出版されるほどの研究者になられている。蓮見船の若い船頭さんの説明とIさんの名解説でよりいっそう蓮を楽しむことができた。

 蓮見船のあと、昼食まで少し時間があったので白樺派の文学館を見学した。我孫子は志賀直哉など白樺派の作家とバーナード・リーチ、など民芸運動に関わった人々の別荘地があったところで、往年の面影を残したいい街である。現在ではトライアスロン大会が実施できるほどには水質改善されたとはいえ、まだまだ浄化が必要だと思う。とてももったいないことだと思う。

 昼は「角松」で蓮づくしのランチ。Iさんが採集されていた蓮の葉と茎で、風流な蓮見酒(「像鼻杯」)のデモンストレーションをされ、大盛りあがりだった。蓮の葉部分に日本酒を少し注ぎ、茎をストローのようにして飲むと、日本酒に蓮の葉のほのかな香りがついて独特の風味になるものだ。Iさんの蓮についての幅広くまた深い知識のおかげで、蓮見の会もより一層楽しいものになった。料理は和食らしい季節感に溢れたものでレンコンシンジョウと冬瓜のすり流しや夏野菜の蓮の葉の包み蒸し、蓮の実の炊き込みごはんなどどれも秀逸で、参加者一同大満足の蓮見会となった。新しい方々との出会いもあり、夏の手賀沼を楽しむすばらしいツアーだった。

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2019.07.29

一期生同窓会

 土曜日は勤務していた大学の一期生同窓会がある、ということで久しぶりに水戸へでかけた。早いもので卒業生も50歳半ばを迎えた。人間科学部は紆余曲折はあったが、現在まで(33期)に10,336名の卒業生を送り出すことができたことが報告された(その後、学部の増設等があり、総卒業生数は15910名)。人間科学部1学部の大学として1回生300人たらずでスタートした当時のことや、在職中短いながらもさまざまな出来事があったことが思い起こされた。

 今回は残念ながら心理学専攻(当時)の卒業生(39名)の出席がなく、近況を知ることはできなかったのが心残りだったが、出席していた当時の友人から何人かの近況を知る。また、1回生の確認できているおよそ200名のなかで6名が逝去されたとのことであった。また、当時は年配の教授陣と若手の教員という構成だったので学部創設メンバーの教授の方々も半数以上逝去されており、時間の流れをあらためて感じた。

 新しい学部の理念は学祭研究による人間科学の探求、地方にあっても良質な教育を提供すること、若い人たちの自立の援助をすることにあった。これらの基本方針は現在でも間違っていないように思う。出席していた卒業生から当時の学生の印象はどうでしたか、という質問を受けた。私の接した学生から得た一番の印象はかれらのもつ多様性であった。この同窓会での近況報告を聞いて、その印象はますます強まった。これらはこの大学の財産になるものだ。

 在職中もそうであったが、今回は私の今後の生活になにかヒントになることはないかと思い出席した。元同僚だった方々の近況も紹介されていたが、その中ではA先生の現在として「旅人」と答えられていたのが、良かったなあ。A先生は北大の(たしか)ワンダーフォーゲル部で冬山など本格的な登山もされていた。それで特にこの季節は登山等に没頭されているようだ。さて、私はなんと答えることができるかなあ。P7272955

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2019.07.25

Fin

長く使っていたFIN(GULL MEW)の足甲の部分が裂けてきたため、新しいFIN(GULL EMDEN)にした。同じGULL製で、前のものはダイビング用だったが、水泳の練習用も兼ねるということで長さが5センチほど短いものにした。フィントレーニングに使ってみたところ、前よりも腿前部に重みがかかる。わずか5センチほどの差だが推進力は前のものの方が大きいようだ。同じようにキックしていても進むスピード感が伸びない感じだ。負荷が前よりも少し大きいということでトレーニングには良いかもしれない。

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